
2025.1.29
国語教師のための日本語講座
日本語検定は、敬語・文法・語彙・言葉の意味・表記・漢字の6領域と総合問題で、日本語力を幅広く測る検定です。受検級が7級まであるなか、最難関1級の認定率はなんと2.8%(令和5年度第2回)!
そんな1級がどんな問題なのか気になりますよね。それでは、その内容を実際に見てみましょう。皆さんも、ぜひいっしょに解いてみてくださいね。
【 】のようなとき、( )部分はどのような言い方をすればよいでしょうか。最も適切なものを選んで、番号で答えてください。(正答率70.9%)
今回は参加がかないませんが、ご( )をお祈り申し上げます。
①盛業
②盛況
③盛行
④盛会
答え:④盛会
会合などに不参加の場合、その会がうまくいくように祈る気持ちを添えて、欠席の意志を伝えるのが、相手に対する配慮となる。その場合「ご盛会をお祈り申し上げます」という表現が一般的で、④が適切。①「盛業」は、商売などが大変うまくいっていること。②「盛況」は、催し物が賑やかで活気がある様子だが、多く「盛況です」「盛況のうちに終了した」などと、現状報告や結果報告に使われるので、まだ行われていない会合に用いるのは一般的ではなく不適切。③「盛行」は、ある主義や思潮、あるいは活動などがその社会に広がっていることを言うので不適切。
部分の言葉に対して、置き換え可能な語を選んで、番号で答えてください。(正答率74.7%)
彼女の博士論文は極めて精緻であり、論述を尽くして余蘊がない。
①誤謬がない
②不足がない
③無理がない
④不満がない
答え:②不足がない
「余蘊」は、もとは余分なたくわえの意であるが、転じて、まだ足りない部分を表す。したがって、「余蘊がない」は、足りないところがないという意味で、②「不足がない」が類義語である。①「誤謬がない」の「誤謬」は、知識や洞察力の不足からくる間違いのこと。③「無理がない」の「無理」は、正当な理由がなく、筋道も通っていないことや、障害が多すぎて、実現が困難または不可能と思われること。④「不満がない」の「不満」は、状況や条件が自分の満足できる基準に達しておらず、改善を望むこと。
【 】の漢字を使った①~④の言葉の中に、その漢字が、他の三つとは異なった意味で使われているものが一つあります。その言葉を番号で答えてください。(正答率59.5%)
①介在
②介助
③紹介
④仲介
答え:②
①「介在」、③「紹介」、④「仲介」の「介」は、直接のつながりのない人や物事の間に入って、双方を関連付けるという意を表す。②「介助」の「介」は、他人を補佐し、助けるという意を表す。
次のようなことを言うとき、( )に入る言葉として最も適切なものを選んで、番号で答えてください。(正答率52.3%)
竹馬の友と二十年ぶりに再会を果たし、久闊を( )た。
①叙し
②癒し
③献じ
④潤し
答え:①叙し
「久闊(きゅうかつ)」は、久しく便りをしていないこと。多く「久闊を叙する」の形で、久しぶりに会った旧知の人に無沙汰をわびる挨拶をすることをいうので、①「叙し(た)」が適切。②「癒し」、③「献じ」、④「潤し」は、「久闊」とは結び付かない。
いかがでしたか? 今回は1級の中でも比較的正答率の高かった問題を紹介しました。2級から7級までの問題は、こちらのリンクからも体験できます。
東京書籍では日本語検定に協賛しています。ご興味のある先生は、一度ご自身の日本語力を測ってみてはいかがでしょうか。
それでは次回をお楽しみに!