
2024.5.22
新教科書特集
中学校の新教科書特集、第3回で取り上げるのは、今回の教科書のコンセプトである「未来」についてです。「未来を考えるための9つのテーマ」や「未来への扉」など、教科書にちりばめられた工夫についてご紹介します。
令和7年度版「新編 新しい国語」に登場するコトハとハテナー
今回の教科書は「『言葉の力』で未来をひらく。」がコンセプトになっているときいたのですが…?
そうなんです。今回の教科書は、国語の学習で身につけた「言葉の力」を使って、よりよい未来について考えてもらいたい。そうした思いを込めて作りました。
具体的に、教科書では、未来への意識づけをどのように行っているのでしょうか。
まずは、教科書巻頭の折込ページで、「未来を考えるための9つのテーマ」を示しています。
9つのテーマ…?
はい。現代社会に山積みになっている課題に意識を向ける手がかりとして、「多様性」「伝統と文化」「地球環境」「平和・国際理解」「自己と他者」「学校・社会」「科学と探究」「安全・防災」「情報社会」の9つのテーマを設定しました。
1年p.9-10「未来への扉」巻頭折込
それらのテーマと、「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の3領域との結び付きはどのようなものなのでしょうか?
9つのテーマのうちでその教材に特に関連しているものを、3領域の各教材末に明示しています。
1年p.68-71「『食文化』のレポート」
各教材を学習することでテーマに対する認識が広がって、未来への課題意識が深まるというわけですね! ほかに未来に関する教材の工夫はありますか?
各学年末に、特定のテーマを取り上げた「未来への扉」という教材を大々的に設けています。
どういった教材でしょうか?
1年生は「多様性」、2年生は「地球環境」、3年生は「平和・国際理解」を主なテーマに、さまざまな筆者の文章を取り上げています。
ほお! 詳しく教えてください。
1年生はろうの女優である忍足亜希子さんの文章のほかに、多様性と共生社会に関する資料を併せて読むことで「多様性」への理解を深めます。
1年p.220-221、224-225「多様性と共生社会」
2、3年生はどういった内容でしょうか?
2年生は、生態学者の伊勢武史さんの文章と、お笑い芸人のココリコ・田中直樹さんの文章の読み比べを通して「地球環境」について考えます。3年生は、宇宙ライターの井上榛香さんのウクライナについての文章と、平和に関する意識調査のグラフから、「平和・国際理解」について考えます。
2年p.216-217、220「地球環境と人間社会」
3年p.214-215、219「国際社会と私たち」
どれも興味深い内容ですね…!
最後に、各教材で学んだ9つのテーマを振り返ります。また、読書案内「未来を考える本」を活用することで、9つのテーマをより深く学ぶこともできます。


1年p.227「『未来を考えるための9つのテーマ』を振り返ろう」、p.228「未来を考える本」
なるほど、なるほど。未来について考えるための工夫について、よく分かりました。そう言えば、教科書自体のコンセプトが「『言葉の力』で未来をひらく。」でしたよね?
そうなんです。「未来への扉」は、まさにそのための「扉」になっているんです。ぜひ、その扉を開いて、未来についていっしょに考えましょう!